先日の報道によると、日立製作所が「鉄鋼や非鉄金属など原料価格の高騰に備えた調達改革」に着手するという。もちろん、このこと自体 はまったく新しい取り組みではない。他の企業も取り組んでいる。
ただ、日立製作所は「現在採用している全素材の4分の1を今後3年間で他の素材などに切り替え」、かつ「海外調達比率を5割に引き上げる」とまで 宣言している。調達費は2000億円ほどの削減を狙っているという。
重電を含む企業が、それほどの大胆な宣言をしたことは珍しい。民生品であればよいところを、重電である。重電は多くの人が知っている通り、規格や 審査や指定品など、さまざまな桎梏がある。
おそらく海外調達といってもたやすいものではないだろうし、材料の変更などはさらに困難がつきまとう。現場ではさまざまな施策が練られているに違 いない。それに、反発もあっただろう。これをやると宣言したのである。
これまで単純なコスト削減がメインだったところ、このような「現在採用している全素材の4分の1を今後3年間で他の素材などに切り替え」るという のは、劇的な開発購買の進化を必要とする。おそらく、開発・設計部門と調達・購買部門はすでになんらかの合意を形成しているはずだ。
これまで材料置換とは、VA/VE観点での設計主導が大半だった。それを今度は調達・購買部門が先導してこのコスト削減を推進しようとしている。 もしかして、と私は思う。この不遇の時代は、調達・購買部門が社内プレゼンスを上げる好機となる時代ではないかと。
坂口孝則(http://www.co-buy.co.jp/)
